明治の時代から引き継がれた伝統の造りを大切にし、恵まれた大地と水を利用した酒造りを今後も続けていきたいと思います。
福羅酒造は平成19年酒造年度から、自家(従業員での)清酒製造に取り組むこととしました。
製造責任者は出雲杜氏組合に所属し、今までの出雲杜氏の流れを継承しながら清酒製造に取り組んでいきます。
仕込みにおいても基本から見直しをかけ、できるところから改善し、
『明治時代から引き継がれた伝統の造り』というに恥じない酒造りを目指していきます。
これからは、一貫した酒造りを心がけていきたいと思います。
現在、特定名称酒には、隣町の三朝町産の若き篤農家と契約栽培で作っている山田錦、
町内の契約農家で栽培している酒造好適米の玉栄(たまさかえ)を主に使用しています。
水のきれいなここ山陰ならではの米は、酒造りにひときわ輝きをもたらしてくれます。
湯梨浜町では、二十世紀梨の栽培もさかんに行われ、その味も全国に誇れるものです。
それは、恵まれた大地と自然の水がもたらした産物です。
地元の水を活かし、弊社では同町内、宇野の「地蔵ダキ」の湧水や、分析の結果、醸造における
水質適正が県内の名水に匹敵するかそれ以上の町内方地地区が管理している生活湧水を使用し、
品質本位の酒造りに取り組んでいます。
会社名 福羅酒造株式会社(ふくらしゅぞうかぶしきがいしゃ)
代表者 代表取締役 福羅隆元
所在地 鳥取県東伯郡湯梨浜町松崎448番地
創業 明治22年
沿革 初代 為次郎(ためじろう)自家醸造から始まる。大正に入り現在地へ。品質の向上と旨い酒を目指して、造りも地杜氏から出雲杜氏による造りへ移行していく。設立当初は有限会社 福羅酒造場ではじまり現代に至る。
「福羅」の「福」の文字は縁起が良いということで、昭和初期ごろまで、「福泉(フクイズミ)」、「福牡丹(フクボタン)」の銘柄でも販売。 地名の東郷(現湯梨浜町)に因み、銘柄を「東郷」を命名し、後に「山陰東郷」と改名。
地元に愛される酒造りを基本として、「山陰 東郷」の銘酒を数々生み出している。
平成19年酒造年度より自家醸造の道を選び、出雲杜氏の流れを継承しつつ、品質本位の酒造りに取り組むこととなる。


出雲は秋鹿(あいか)地方出身の多久和(たくわ)杜氏は、良いお酒づくりの一番重要なポイントは、原料処理、すなわち精米から蒸米までの工程だと強調する。
中でも、洗米には特に細心の注意を払います。洗米は単に米を洗うというだけではなく、蒸米にするために必要なだけの水分を吸収させる目的があるからです。
特に吟醸酒のような高精米のお米は、精米による熱によって水分が少なくなっているため、お米が必要以上に水分を吸収しようとします。しかも一粒が小さく、わずかな水分の誤差が、大きなミスにつながってしまいます。
多久和杜氏は細めにお米の状態をチェックしながら、水の浸漬時間を時計で計り、秒単位のコントロールに全神経を集中させます。

 平成19年2月、仕込みなかばにして杜氏が急逝。その後の造り(平成18酒造年度)は現場担当者が対応し、平成19年酒造度からは『製造責任者』として清酒製造に従事することとなりました。出雲杜氏組合に所属し、出雲流を継承しつつ、その名に恥じない酒造りに取り組みます。

鳥取県新酒鑑評会 平成9,10,11年 3年連続 県知事賞(第1位受賞)
平成16年 知事賞受賞
全国新酒鑑評会 平成6年,8年,10年,11年,14年,15年,16年, 18年 金賞受賞